クロムの中でも三価クロムは人間にとっても必要な栄養素の一つとなっています。妊娠中や産後の摂取と糖尿病とクロムの関係について。
いろいろな製品に使用されているクロム。クロムメッキやクロムモリブデンなど各種の工業分野でもよく用いられている物質です。金属などのメッキに使われる六価クロムは毒性が非常に高く、六価クロム化合物による土壌汚染は深刻な問題として、TVや新聞などのメディアでもときどき取り上げられています。そのため、六価クロムについては、近年では徐々に使われなくなってきています。また、4価クロムについては発がん性がある物質として、WHOの機関であるIARCにより勧告されています。しかしながら、工業分野の中でも、ステンレスなどに含まれる三価クロムについては、毒性がなく人間にとっても必要な栄養素の一つとなっています。人間の体内の組織に含まれるクロムは極微量ですが、体内においてはインスリンとレセプターの結合を補助する働きを持ち、結合組織、糖質、コレステロール、たんぱく質などの代謝の維持と関係を持つ物質で、クロムが不足すると糖尿病を発症する可能性があります。
>>クロム・サプリメント一覧はこちら体内でクロムが不足すると、体のさまざまな箇所で障害や影響が現れます。クロム欠乏によって引き起こされる症状には、体重の減少、角膜や末梢神経の障害、インスリンの作用低下などがあります。クロムはミネラルの一つですが、他のミネラルと違って年齢が増えるとともに体内に含まれている量が減る特徴があります。クロムは普段の食生活に異常がなければ不足したり過剰摂取になることはありません。しかし、高カロリー輸液や静脈栄養にクロムが含まれていない場合などでは、インスリンの作用が低下して血糖値が上昇します。塩化クロムを摂取することでこの耐糖能の異常を改善することができます。また、過剰摂取が長い期間にわたってしまった場合はまれに問題となることがあり、腹痛、下痢、嘔吐などの症状、肝機能や中枢神経の障害、血液を作る働きの低下などが引き起こされる可能性があります。
>>おすすめのクロム・サプリメントはこちらクロムには、各年齢ごとに食事での摂取基準の推奨量があります。ただし、クロムの摂取基準についてはまだまだ科学的な根拠がまだ不十分なため、暫定の基準値として考えてください。参考までに、クロムの摂取基準の推奨量を記載します。
・18〜29歳 男性:40μg/日、女性:30μg/日
・30〜49歳 男性:40μg/日、女性:30μg/日
・50〜69歳 男性:35μg/日、女性:30μg/日
・70歳以上 男性:30μg/日、女性:25μg/日
また、クロムを豊富に含む食品には、植物性の食品では干ひじき、小麦胚芽、いも類、アーモンド、落花生、緑黄色野菜などがあります。動物性の食品では、鶏肉、貝類、あなご、うなぎなどがクロムを豊富に含んでいます。また最近ではクロムのサプリメントもあります。クロムは妊娠中や産後に不足しがちで、糖尿病の方についもクロムの摂取量をコントロールした方が良いですが、事前に医師に相談した上で摂取してください。